日本は水資源に恵まれていると言われますが、水を作るためにも浄化するためにも多くのエネルギーが使われています。家庭での水道使用量を減らすことは、水道料金の節約になるだけでなく、CO2の削減にも直結する立派なエコ活動です。今日は、キッチンやお風呂場など、毎日の暮らしの中で無理なく続けられる節水のコツについてご紹介します。
キッチンで実践する水の使い方の工夫
家庭の中で多くの水を使う場所の一つがキッチンです。特に食器洗いの際は、水を出しっぱなしにして洗っていると驚くほどの水量が流れていってしまいます。これを防ぐために最も効果的なのが、洗い桶の活用です。汚れた食器をすぐに洗うのではなく、まずは洗い桶の水につけて汚れを浮かせます。
すると、洗う時間が短縮され、すすぎに必要な水も少なくて済みます。また、油汚れがひどいフライパンや皿は、洗う前に古布やスクレーパーで汚れを拭き取っておくことが重要です。洗剤と水の使用量を大幅に減らすことができるうえ、排水の汚れも抑えることができます。
食材の解凍方法も見直してみましょう。流水解凍は手軽ですが、その間ずっと水を流し続けることになります。前もって冷蔵庫に移して解凍するか、電子レンジの解凍機能を活用することで、無駄な水を使わずに済みます。
野菜を洗う際も、ボウルに溜めた水で洗うようにすれば、その残り水を家庭菜園やベランダの植物の水やりに再利用することも可能です。こうした小さな動作の積み重ねが、月単位で見ると大きな節水効果を生み出します。
お風呂と洗濯の賢い連携
お風呂は家庭内で最も多くの水を使う場所です。シャワーは便利ですが、1分間出しっぱなしにするだけで約12リットルもの水が流れると言われています。
髪や体を洗っている間はこまめにシャワーを止める習慣をつけることが基本ですが、さらに効果的なのは節水シャワーヘッドへの交換です。手元で止水できるスイッチが付いているものや、水圧を保ちながら水量を抑える構造のものに変えるだけで、意識せずとも数割の節水が可能になります。
また、お風呂の残り湯を洗濯に利用することは、日本で古くから行われている非常に合理的なエコシステムです。温かいお湯を使うことで洗剤の酵素が働きやすくなり、汚れ落ちが良くなるというメリットもあります。
「洗い」の工程に残り湯を使い、「すすぎ」には綺麗な水道水を使うようにすれば、衛生面での心配もありません。最近の洗濯機にはお湯取りポンプが内蔵されているものも多く、ボタン一つで簡単に設定できます。毎日のお風呂の水をただ捨てるのではなく、もう一度働いてもらうという意識を持つことが大切です。
数字で見る効果と心の持ちよう
節水に取り組む際、ただ漫然と行うよりも、検針票などで実際の使用量を確認するとモチベーションが上がります。先月と比べてどれくらい減ったか、あるいは去年の同じ月と比べてどう変化したかをチェックすることで、自分の行動の成果が目に見えてわかります。
水道料金が下がれば、その分を家族での食事や趣味の時間に充てることもでき、エコ活動が生活の豊かさにつながることを実感できるでしょう。
大切なのは、節水を「制限」と捉えるのではなく、資源を「大切に使う」というポジティブな行動として捉えることです。水を出しっぱなしにしない、一度使った水を再利用する、便利な道具を活用する。これらはすべて、丁寧な暮らしの一部と言えます。
蛇口をひねれば綺麗な水が出ることが当たり前ではないという感謝の気持ちを持ちながら、今日からできる小さな工夫を楽しんでみてください。環境にもお財布にも優しい暮らしは、そんな日々の心がけから始まります。